染色にも料理にも大事な「レシピ」
工場での染色というのは、その時だけ色が合えばよいというものではなく再現性が求められるため綿密な前準備が必要になります。
下記はその工程の一例です。
染色試験(1回目)
↓
目的の色のレシピが完成するまで染色試験
↓
相手先に色の確認をしてもらう
↓
本番染色
↓
納品
という流れになります。
料理をする時のレシピのようなもの
染料で布などの繊維を着色することを「染色」といいます。
染色の際、指定の色を再現するためには染めのレシピつまり「染色データ」と呼ばれるものが必要になります。
この染色データとは、「この条件で染料と助剤(薬剤)を、この量、入れてください」と、指示が書いてあるものです。
つまり料理をする時の「レシピ」のようなものです。
まずは少ない量で染色試験
指定の色に合うかどうか、不確実なままいきなり100kgのものを染めるにはリスクが高すぎます。
そこでまずは5~10gほどの少ない量で色が合うまで染色試験を行います。
料理に例えると、料理をまずは「1人前」で味を見て「100人分」の分量に計算し直して作るようなものです。
そのため染色データ料理と同じく「レシピ」や「レサイプ」とも呼ばれています。
それではまず「染色試験」について解説します。
下記目次からなるべく順番にご覧ください。
染料・染色講座 上級編 目次
・染色にも料理にも大事な「レシピ」
※現在、表示中のページです。
「はかり」・「鍋」など染色に必要な道具について解説しています。
「浴比」・「%」などについて分かりやすく図解で解説しています。
実例だけでなく簡単に計算できる「染料自動計算フォーム」もあります。
微量の染料を誤差なく計量する方法について解説しています。
「折れ線グラフ」ぽい染色処方(レサイプ)の見方を解説しています。
「色あわせ」とも呼ばれる本番染色前の重要な作業について。
色の彩度を下げる?混色とは?について図でわかりやすく解説しています。
綿や麻やウール。色の付き方、縮み方。
各種繊維・テキスタイル(織物)の分類一覧表を掲載しています。
染料や染色に関する用語の解説です。