染料の計算
改めて簡単にまとめると、
・浴比 は、染液全体の量
・% o.w.f. は、染めるものの重さに対しての使用量
・g/L は、染液全体に対しての使用量
それでは下記の染色レサイプをもとに計算手順を見てみましょう。
染色レサイプの例
浴比 1:20
染色温度 60℃
時間 40分
被染物(染めるもの)重量 1,000g
Yellow 0.10% o.w.f.
Red 0.35% o.w.f.
Blue 0.20% o.w.f.
硫酸ナトリウム 50g/L
炭酸ナトリウム 15g/L
セレッシュ 400 0.2cc/L
染色レサイプの計算手順
まず、被染物(染めるもの)重量 1,000gをもとに浴比から計算していきます。
手順 | 計算する単位 | 計算式 | 使用量 |
1 | 浴比 1:20 | 1,000(被染物:g)x20 = 20,000cc | 染液総量 20L |
2 |
硫酸ナトリウム 50g/L | 染液総量 20x50 =1,000g | 1.0 kg |
3 | 炭酸ナトリウム 15g/L | 染液総量 20x15 | 300g |
4 | セレッシュ 400 0.2cc/L | 染液総量 20x0.2 | 4.0 cc |
5 | Yellow 0.10% o.w.f. | 1,000(被染物:g)x0.10% | 1.0 g |
6 | Red 0.35% o.w.f. | 1,000(被染物:g)x0.35% | 3.5 g |
7 | Blue 0.20% o.w.f. | 1,000(被染物:g)x0.20% | 2.0 g |
では個別に解説します。
浴比の計算
染液の全体量を決める単位(染料・助剤を含む水の量を計算すること)です。染めるものが「1」で、●●が染液の量。染めるものの重さが変わると染液の全体量も変わることになります。
【読み方】よくひ 1たい●●
g/L の計算
染液の全体量に対して助剤の量を決める単位です。染液の量が変わると助剤(芒硝やソーダ灰)の量も変わることになります。
【読み方】●●グラム パー リットル ※●●は数字です
% o.w.f. の計算
染めるものの重さに対して使用する染料の量を決める単位です。染めるものの重さが変わると染料の使用量も変わることになります。「o.w.f」の記述は省くことがあります。
【読み方】●●パーセント オー.ダブリュー.エフ ※●●は数字です
染料・助剤自動計算フォーム
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染料・染色講座 上級編 目次
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・染料の計算
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