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染料 染色 用語辞典-は-ほ

染料・染色用語辞典

染色に役立つ用語や単位、繊維・テキスタイルの解説などの用語集です(用語辞典)。「は」~「ほ」で始まる用語を収録しています。

染料・染色用語辞典 は~ほ

染料・染色用語「は」

現場で飛び交う言葉のひとつでカマのこと。例えば「Yellow染料は1バッチ、1,000kgからオーダーで製造できますよ。」という使い方をする。

おもに綿、麻、レーヨン、テンセル、キュプラ、絹等を染める染料のこと。繊維と化学結合して染着するので耐久性に優れた染料。反応染料を繊維と反応させて発色させるためには、アルカリ剤(ソーダ灰など)の添加が必要。→反応染料

 

パーン
ポリエステル糸巻き取り状態。一本でブラウス32枚できる。

バイオ加工
ポリエステルの減量加工は、苛性ソーダを利用するが、綿の場合はセルラーゼ酵素を利用する。
この場合、1~5%程度の減量が一般的。減量加工の目的は、風合いの改良にありますが、その他に毛羽除去にも利用される。

パッケージ染色機
チーズ・ケーク・マフなどの糸のパッケージを染色内装に充填して染色すること。
染色ボビンに糸を染液が貫流しやすい密度で染色に必要な個数を装填し染液を強制貫流させて染色する。
均染のためには糸の巻き密度など加工条件が重要。

バッチ染色
糸・布を様々な形態でセットして回分式で染液による染色を行うことの総称。
ウインス・パドル・パッケージ・液流染色機など。

パッド法(パジング)
処理液中に広げた状態の織物などを通過させ、ローラーで絞り、処理液を含ませる方法。均一に所定量が付与される。

パッドバッチ染色法
布を染料液でパジングし巻き取って室温で放置して染料を固着させる方法。反応染料で行われる。浸染性、均染性に優れ、マイグレーションも少ない。少量生産に適している。(防水シートで覆う:固着時間2~48時間)

反応染料保存
反応染料は長期保存が利かない。空気中の水分と反応して1年たつと濃度が低下している。

染料・染色用語「ひ」

ビートリング(ビートル仕上)
織物に柔軟性・光沢を与えること

ビーム
多孔円筒状の大口径ロール

ビーム染色機
織・編物を拡布状でビームに巻き取りその中をポンプで強制的に液を貫流させて染色するバッチ式染色機。
巻き取り設備が必要で良い風合いが出ないので液流染色機に代わられた。

ビスコース
毛に最も近い風合いをもつと云われるレーヨンの一種。長い再生セルロース繊維。
ビスコース人絹(アセテート)やセロハンの原料。

ビスコテックス
セーレン㈱が開発したコンピュータ染色技術・デジタルデータを布地の上に美しく正確に染め上げる、染色プリントシステム(染料)(VISual Communication TEChnoligy Sysrem)

ピリング
毛玉のこと。ピルは「小さな球」の意。

染料・染色用語「ふ」

フィックス(含銅)
赤みや青くなる傾向があり色相が変わる。

フィックス処理(反応染料)
濃色反応染料はFixで耐光堅牢度や耐塩素処理水堅牢度が低下することもある

フィックス処理後の水洗い
フィックス処理後に不充分な水洗や水洗省略をすると、繊維製品が汚れ易くなって、また、水に濡れ難くなる。風合的にも粗硬感を生じる。
フィックス処理後の水洗後の手早い乾燥も良品生産の秘訣である。

不織布
経糸と緯糸を交錯して作る織物と異なり、ワタを何回もニードル(針)で突き刺し、繊維同士を絡み合わせることによって布状にしたもの。
ウォータージェットで特殊交絡したノーバインダーのガーゼ調織布:→スパンレース

フラットヤーンクロス
ポリエチレン・ポリプロピレンを主原料として熱処理、延伸し出来上がった製品はフラットヤーンと呼ぶ。これを織加工したもの。

プリーツ加工
折り目・しわ加工

プレセット
合繊布はひずみを介在している染色時のしわ発生を防ぐために布を熱固定する。140~170℃ 15~60秒の熱処理。

プロミックス
動物性たんぱく質(ミルクガゼイン)を30~60%とアクリル繊維の原料となるアクリルニトリルを結合して製造された半合成繊維。
繊維形状が絹に近いため、ソフトでしなやかな風合い、美しい光沢を放ち、吸湿性は乾燥性がとても良好。
たんぱく質を含有しているので染色性がよく、綿などの天然たんぱく質繊維と同様に主に酸性染料を使い、塩基性染料、直接染料でも染まる。

粉見(ふんけん)
染料の粉の色。色にばらつきがある。製造の際の量・スピードで変わる

分散剤アニオン系
分散効果は30℃~60℃の温度範囲で最も効果を発揮するが、110~130℃では分散効果が低下する(凝集)傾向にある。

分散染料
組成比→成分比は製品中の25~60%程度であり、残りはアニオン系分散剤が使用されている。
・分散染料の均染 徐々に昇温していくことが肝要。
・分散染料保存  分散染料は長期保存が利く

分繊工程
ロープ染色の後に糸を一本ずつ分ける工程のこと。各社ノウハウがある。

染料・染色用語「へ」

ペガール
接着剤、粘着剤、塗料用バインダー及び土木・建築用混和剤などの用途として開発した合成樹脂エマルジョン

ベシクル
球状小胞体。脂質二重膜から構成されるカプセル。二鎖型界面活性剤を平癒することによって従来の染色温度が低く設定できるかもしれない。

弁柄
酸化第二鉄。古来より顔料として使用される。

染料・染色用語「ほ」

防縮
羊毛やコットンなどを洗濯した場合に縮むことを防ぐこと。羊毛の防縮ではクロイコハーコ法や樹脂加工法。
コットンでは架橋剤の導入や液体アンモニア法が一般的である。

芒硝(ぼうしょう)
Na₂SO₄ 硫酸ナトリウム。結晶芒硝は無水芒硝の倍の量を使う

ボーメ度(°Be)
ボーメ度とはボーメの浮き秤(比重計)によって液の濃度を表示した度数。
ボーメ比重計は純水(15℃)に入れた時に水面と一致する点を0ボーメ度とし、10%食塩水(15℃)に入れた時を10ボーメ度としてこの間を10等分し、この上下に同間隔で目盛りを刻んだもの。
苛性ソーダ38°Beは苛性ソーダ44,1gを100ccの水に溶かして作る。

ホソバタイセイ
タデ科じゃないインディゴ。1tから900gしかとれない。
1000gで5万円以上。アブラナ科の植物。抽出液は殺菌効果が高い。昔は主流であったがインディゴにとってかわられた。

ポリウレタン(ウレタン)
ポリオールとイソシアネートの重付加反応により合成される。ポリウレタンを含む衣類は混用率が数%の割に染料を抱きこむ性質があり、堅牢度の低下やクリーニング時の逆汚染を招きやすい。
染色部属で言えば、酸性染料だが、含金属錯塩酸性染料やクロム染料の利用が本命 。

ポリエステル
ポリエチレンテレフタレートを原料とする合成繊維。
他ナイロンに次ぐ強度の強さがあり、耐磨耗、耐久性に優れている。
ポリエステルは緻密な構造の繊維で、一般に直接染料、酸性染料、カチオン染料などのイオン性染料に対する新和力がないため、分散染料の120~130℃の高温染色法を用いる。

ポリエステル構造
「単量体相互の結合部分が主としてエステル結合(-CO・O-)による長鎖状合成高分子からなる繊維」と定義されている
基本的に濃色を得ることは困難。構造が緻密だから。高温高圧ならば濃色可能。

ポリ乳酸繊維(PLA)
(Poly Lactic Acid)トウモロコシなどの循環型自然資源を原料として生成される生分解性ポリマー。石油化学資源を使わず、使用後は自然環境に還元することも容易。環境対応型素材として注目されている。
生物学的に分解され得るということの直接的な意味は、腐る、黴がはえると言うこと。そこで抗菌防臭加工などすれば、生物学的に分解されるべきものが、分解されなくなる。要するに、合成繊維の開発とは、腐らない繊維の開発でもあった。常に原点を見失なわないように。

ポリノジック
レーヨンと同様に、木材パルプまたは綿セルロースを原料とする再生繊維。
改質レーヨンともよばれコシや張りも綿に近いものがある。
光沢のよさ、染色性のよさ、耐熱性の強さなどに特徴を持つ繊維

染料・染色講座 上級編 目次

 

染色にも料理にも大事な「レシピ」

 染色処方とは料理のレシピみたいなもの。

 

染色試験器具について

「はかり」・「鍋」など染色に必要な道具について解説しています。

 

染色でつかう単位

「浴比」・「%」などについて分かりやすく図解で解説しています。

 

染料の計算

実例だけでなく簡単に計算できる「染料自動計算フォーム」もあります。

 

染色試験の計量方法

微量の染料を誤差なく計量する方法について解説しています。

 

染色処方の見方

「折れ線グラフ」ぽい染色処方(レサイプ)の見方を解説しています。

 

カラーマッチング

「色あわせ」とも呼ばれる本番染色前の重要な作業について。

 

混色の理論

色の彩度を下げる?混色とは?について図でわかりやすく解説しています。

 

いろんな素材を黒染め比較してみた

綿や麻やウール。色の付き方、縮み方。

 

繊維の種類

各種繊維・テキスタイル(織物)の分類一覧表を掲載しています。

 

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